このMamiya Sekor D AF 28mm f/4.5 Asphericalは、自分が中判デジタルで都市空間や屋内空間を撮る際に、最も信頼してきたレンズのひとつです。
Mamiya 645AF/Phase Oneマウント用に設計された超広角で、35mm判換算でおよそ17mm相当。
視野の広さそのものよりも、“空間の間”を正確に写せる道具として重宝してきました。
デジタルバック時代を見据えて設計された「D」仕様で、光学系は非球面含む10群14枚。
Phase One IQ160での実使用では、片ボケや色かぶりといった中判広角にありがちな問題が起きにくく、F8〜F11あたりでの周辺解像も非常に安定しています。
作品制作では、歪みを嫌う構図が多くなるため、ディストーションの少なさは個人的にも強く評価している点です。
とりわけ屋内での直線再現では「設計意図に忠実なレンズだな」と感じさせられました。
最短撮影距離は35cmとこの画角としてはかなり寄れる設計で、パースを活かした接写にも応えてくれます。
AFはボディ側駆動で速度は普通ですが、正確ですし、MFとの切り替えも自然。
実際の撮影では両者を併用していました。
前玉が大きく突出しているためフィルターは装着できませんが、リアにジェルフィルター用スロットがあります(※本品にはフィルターは付属しません)。
重量は約885g。見た目ほど重さは感じず、内蔵フード込みでバランスのよいサイズ感です。
ズームでは得られない“隅までの緊張感”を保てるレンズなので、風景や建築、インテリアをしっかりと記録に残したい方にとっては、いまなお実用の価値がある一本だと思います。
===商品の状態===
ごくわずかに曇りあり
※曇りの程度は写りに影響は感じられず、問題なく使用可能でした
付属品:
・本体
・純正レンズフロントキャップ
・純正リアキャップ