デジタルバックを交換して使える中判一眼レフボディで、Mamiya／Phase One／Leafの各種バックに対応した設計です。

大きなセンサーのためのボディでありながら1/4000秒までのフォーカルプレーンシャッターを備えつつ、LSレンズ使用時にはレンズシャッターによる高速同調が可能で、スタジオとロケの両方を一台でカバーできる汎用性の高いプロ機。

操作系は従来の645AFDシリーズを踏襲しつつレスポンスが見直されており、
AF駆動やレリーズタイムラグが短縮されたことで、ポートレート撮影などテンポの速い現場でも扱いやすくなっています（個人的には、後発のXFカメラよりも素直で扱いやすい印象です）。

絞り優先・シャッター優先・マニュアルといった基本的な露出モードに加え、
カスタム設定からデジタルバックやLSレンズの制御項目を統合できる点も、中判デジタルならではの利点と言えます。

シンプルな1点AFと見えの良い光学ファインダー、ロケーションでのLSレンズとの組み合わせによるハイスピードシンクロが実用性など、中判デジタルの入り口として選ばれることの多いボディだと思います。

また、ボディとファインダーが一体構造のため、XFカメラのように接点部のガタつきや接触不良を気にせず使える点も、過酷な環境で撮影していく方には評価できるポイントでしょう。

余談ですが、“MAMIYA”ロゴと“PHASE ONE”ロゴでボディ前面のネームプレートが異なる個体がありますが、
一説ではPhase One 645DFは、Phase One の P+／IQ 系バックとのセット販売が多かったことによるブランド違いと言われています。
いずれも中身の仕様・性能に違いはありません。